昔働いていた産科で赤ちゃんが泣き止まない時に使っていたグッズ、それは
ねんころりんです。
明治乳業から販売されていた、ひつじ型のぬいぐるみです。
このぬいぐるみはお腹にあるスイッチを回すと胎児心音が鳴ります。
その音が赤ちゃんを落ち着かせるという訳です。
先日昔働いていた産科での出来事を日記に書きましたが、
その当時の産科はまだ母児別室(新生児を24時間預かるシステム)だったので
新生児が10人以上一緒のお部屋にいることもある訳です。
すると同時に泣きだすこともある訳で。
お腹が空いたとかおむつが汚れたなどの泣きでなければ
通常抱っこで泣き止むように落ち着かせるのですが、
特に夜勤の時などは人手が足りなくて同時に抱っこができないこともあります。
そんな時に活躍してくれたグッズのひとつが、ねんころりんでした。
ねんころりんの特徴は何と言っても
胎児の心音を出してくれるところです。
お母さんの心音とか臍帯を通る血流の音とかじゃなくて
赤ちゃん自身の心臓のリズムを表現してくれているところなのです。
妊娠中のお母さんの心拍が毎分80~90回だとすると、
胎児心拍は毎分120~160回です。
リズムが倍近く早いのです。
お母さん側の心音を鳴らすぬいぐるみも使ったことがあったのですが
胎児心音のリズムの方が赤ちゃんたちは圧倒的に泣き止んでいました。
でも残念ながら、このねんころりんは2011年3月に製造中止になっていました。
他にも同じような物が無いか調べたのですが、なかなか無くて
ほとんどがお母さんの心音を鳴らす物でした・・・。
私が探せてないだけなのかしら?
胎児心拍の毎分120~160回のリズムって
大人にとっては落ち着かないと言うか、
どちらかと言えば元気になるリズムじゃないでしょうか?
大人はお母さんの心拍毎分80~90回の方が落ち着くと感じると思います。
きっと赤ちゃんもお母さんの心拍数の方が落ち着くだろうと思うのは
実はただの大人目線であって
赤ちゃんにとっては違うのかもしれない、と思ってしまいました。
確かなデータとしては出せないのですが(^^;)
でもその効果を知っている人は他にいらっしゃると思うのです。
なぜなら、いまだにねんころりんの根強い人気があるようで
ネット上ではレンタルはされているからです。
また販売されないかしら?
娘が生まれた時には間に合わなかったけど
知人の出産祝い候補にはしたいと思うのです。
赤ちゃんにとって抱っこはとても大切だし
グッズでその機会を赤ちゃんから奪うべきではないけれど
お母さんも無理し過ぎるべきではないと思うのです。
ねんころりんよ
また戻ってきて無理しない育児のお手伝いをして欲しいなあ。